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BR二次です。感覚取り戻すために習作。
川田さん。
川田さん。
生きるとは何だと問われれば。
目を開けて息を吸って吐いて、必要があれば手足を動かして脳を動かして、腹が減ったら何か食い喉が渇けば何か飲み、そうしていつか内臓器官が停止するまでそれを繰り返す事だと答えるだろう。
けれど、そんな答えを返せば、このおにいちゃんもおねえちゃんも目の色変えて違うと言い張るに違いない。そんなんじゃあないと、きっと俺が首を縦に振るまで言い続けるだろう。
そう。人は精神論が大好きだ。そうでなければ、誰がこんな肉の塊が意思を持って動く事に説明が付けられるだろう。人は、説明が付けられない物事に何よりも恐怖する。
けれど、俺がこうしている事には、本当に何の意思もない。意味もない。
ただまだ目が開くから、まだ身体が動くから、それに倣っているだけだ。
お前は、本当に生きているのかと問われれば。
俺は、いいやと首を振るのかもしれない。
じゃあ、何故まだ生きているのかと問われれば。
まだ死んでないからだと答えるだろう。
どうせ生きていないなら、何処で終わったって構わなかった。どうせ毎朝目が覚め、自然と身体が動くだけなら、何処で止まったって良かった。
それは復讐でも何でもなく、ただの自己満足だ。この言葉はあいつらに、きっと届いてはいまい。
「いい友達が、できてよかった」
こんな言葉を遺したって、カミサマどころか河原の餓鬼だって嗤うだろうに。
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